@techreport{oai:u-sacred-heart.repo.nii.ac.jp:00001164, author = {小柳, 智一 and Koyanagi, Tomokazu}, month = {}, note = {80380377, 聖心女子大学, 本年度は、まず、副助詞と密接に関係する品詞である「副詞」の研究論文を公刊した(2019.10)。この論文では、副詞の意味的な本質(これが副助詞と共通する)を、様相性と量性を表す点に見出し、それに基づいて、「程度副詞」「陳述副詞」という真に副詞らしい副詞から他の副詞へ放射的に広がる副詞の体系的な捉え方を提案した。さらに、副詞を生産する際の資材についても考察し、名詞が副詞化する統語的環境として、連体修飾と挿入句があることを指摘した。 次に、副助詞を含む、古代日本語の「とりたて助詞」に関する研究論文を刊行した(2019.11)。この論文では、「限定―反限定」「極端―反極端」「類似―反類似」という通言語的な対立の枠組みに依拠して、古代日本語の「とりたて助詞」を記述し、「反限定」の出現と「反転的な限定」の出現という、日本語文法史的に見て大きな出来事の解説を行った。 次に、古代語の副助詞「だに」「すら(に)」「のみ(に)」「さへ(に)」について語構成論・語形成論に考察した研究論文を公刊した(2019.11)。この論文では、古代語の接尾辞に「語幹的接尾辞」と「語尾的接尾辞」があることを指摘し、それが発達してこれら副助詞が形成されたことを推定した。これは、新たに機能語(助詞・助動詞)を生産する「機能語生産」の類型で言えば、「昇格機能語化」に当たる。 また、その昇格機能語化と、別の類型である「複合機能語化」に関する研究を行った。これら2種類の類型は、機能語生産の中でも劣勢なもので、これまでほとんど研究されたことがないのだが、興味深い問題を有している。これに関する研究論文は現在、完成目前の所まで来ている(近年中に完成、公刊予定)。, 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基金 一般,研究期間 (年度):2017-04-01–2022-03-31, 17K02787}, title = {副助詞を中心とした日本語文法史の多角的研究}, year = {2019} }