@techreport{oai:u-sacred-heart.repo.nii.ac.jp:00001162, author = {小柳, 智一 and Koyanagi, Tomokazu}, month = {}, note = {80380377, 聖心女子大学, 本年度は、日本語の文法変化に関する研究を重点的に行った。これまでの文法変化研究では、いわゆる「文法化(grammaticalization)」を代表として、新たな文法形式や意味が創り出される「生産」に関心が集中していたが、本研究ではその逆の「消失」を取り上げた。それまで使用されていた文法形式や意味が消失する過程を捉えるために理論的モデルを構築し、それによって、どのようにしてなぜ消失するのかを説明した。さらに、消失のモデルと、すでに発表してある、生産のモデルを統合し、文法変化全体の把握を示した。この中には「競合」「交替」「分化」という変化のパターンが適切に位置づけられる。また、言語の歴史をどのように捉え、どのように記述するかという原理的・方法論的な考察を行った。以上の成果を、前年度までに行って公表してある研究の成果と合わせて、『文法変化の研究』(くろしお出版、2018.5刊行予定)にまとめた。 次に、副助詞と密接に関連し、かつ本質が十分に探られていない品詞「副詞」について、理論的な考察を論文にまとめた(近年中に公刊予定)。また、将来取り組む、国立国語研究所による歴史コーパスを使った副助詞研究のための予備段階(技術的習練のため)として、中古語の助動詞に関する調査を試み、結果の整理に着手した。当初の予想より複雑な興味深い結果が期待できそうである。 最後に、近世国学の「てにをは」に関して日本語学史的研究を行った。1つは、富士谷成章『あゆひ抄』(1778年刊)を再読し、現代の文法研究にとって有益な可能性を指摘した(2018年度中に公刊予定)。もう1つは、鈴木朖『言語四種論』(1803年頃成)の「テニヲハ」解釈をめぐる研究で、当初の予定より大きく発展しつつある。, 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基金 一般,研究期間 (年度):2017-04-01–2022-03-31, 17K02787}, title = {副助詞を中心とした日本語文法史の多角的研究}, year = {2017} }